伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』
- 2006/11/27
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小心者なので、大それた犯罪行為には関心がないのだが、こんな素敵な仲間と一緒に完璧な仕事が出来るなら、銀行強盗も悪くないかも、なんて思ってしまった。
とにかく、主要4人のキャラが魅力的。銀行強盗を働く人間のキャラが魅力的というのもおかしな話だが、漫才師の掛け合いのようなテンポのいい軽妙な会話の流れを追っているだけで、胸がキュンキュンするくらい面白い。普段から、こんな気の利いたやり取りを楽しんでみたいもんだ、と心底思う。
そんな主役キャラたちのパワーに引っ張られるように、物語は矢継ぎ早に事件が起こり、巡り巡ってスピーディに展開する。先の展開が読みやすく、まさにその読みどおりに展開していくのだが、それが興醒めにつながらずに、快感を得られるところが凄い。定番ともいえる展開で、なかなかこんな爽快感は味わえない。さらに、さりげなく登場した時には役に立たないと切り捨てられた小道具が、クライマックスになって存在意義を与えられて再登場するところも、007みたいで気持ち良い。無駄のないストーリー運びが見事。
要注意。下手すると、主役の魅力に毒されて、ロマンを捜し求めに旅立ってしまう恐れあり。
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