東野圭吾『レイクサイド』

2006/03/23

 '05年、『レイクサイド・マーダーケース』という題で映画化された原作。殺人事件の隠蔽に手を染めた4組の親子の、常軌を逸した行状を淡々と書き綴った一編。

 さりげなく伏線を散りばめ、一見単純な背景に見せかけながら、予想がかすってもその上を行く展開で二転三転するストーリー。軽いわけではないのだが、平易で読みやすい文章なので、あっという間にサクサク読める。インパクトは強烈ではないんだけど、ズシリと残る読み応え。

 ミステリとしては、締めが中途半端に感じる。しかし、あれ以上続けてもダレて冗長に感じるだけかもしれないので、あそこでスパッと切るのも一手かもしれない。

 この終わり方、東野先生は、もしかしたら続編を考えてるかもしれないね。ひょっとすると、本文中に、誰が真犯人かを指すヒントまで示しているかもしれない。自分には、そこまで読み解く頭がないので、例えヒントがあったとしても気付けないだろうけど。

 鉄の団結で空とぼける4組の親子。僅かな齟齬を突いて崩しにかかる警察との攻防は面白そうだ。考えれば考えるほど、加賀シリーズにピッタリに思えてくる。もう書いてたりして。

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