東野圭吾『さいえんす?』

2006/01/20

 『ダイヤモンドLOOP』や『本の旅人』といった雑誌に掲載された連載を収録したエッセイ集。

 『あの頃僕らはアホでした』のようなお笑い青春群像路線ではなく、インターネット問題やダイエット、プロ野球界への提案やますます便利になっていく社会への警句など、科学的な視点を交えつつ時事ネタや身近な問題を書き綴っている。

 30編近く収録されているが、雑誌への寄稿ということで各6ページほどと短めなので、気軽にさくさく読める。かといって、あっさりしているかというとそうでもない。文章がやや固めなこともあるのかな。具体例を挙げつつ問題提起しているので考えさせられるところもある。

 個人的に特に感心したのは、堀内前巨人監督の采配を上位三チームの得失点データを元に検証した一編。分析の鋭さと着眼点はさすがで、短い中に要点を簡潔にまとめて説得力も充分。

 小説はもちろんのこと、エッセイも面白いねぇ。さすが。

≪ ジェフリー・ディーヴァー『獣たちの庭園』(2005-12-30)
東野圭吾『レイクサイド』(2006-03-23) ≫